誰しも”究極の”料理を作ってみたいと一度は思うものである。(ほんまか?)
しかし、残念なことに私の中で”究極のオムライス”というものは既に概念としてではなく、ある特定のオムライスを指す単語となっており、自分の手では実現不可能である。
この「ぼん・まるしぇ」のオムライスである。
私はこの近所の高校に通っていたのだが、一度友達を連れて模試か何かの帰りだかに連れて行って皆を唸らせた覚えがある。私も唸った。
住んでいたのは高田ではなく、周辺の市区町村なのだがわざわざここにオムライスを食べに行くほどであった。
その美味しさは筆舌に尽くしがたいもので、東京の有名店と言われるようなところのオムライスを食べても、不満足になってしまうほどここのオムライスは美味しかった。
さてなぜこのぼん・まるしぇのオムライスがそこまで美味しかったかというところなのだが、思い出せる限りで考えてみる。
何しろ最後に食べたのはかれこれ4年ほど前なので。
- 卵がふわふわという粋を超えている
よく美味しいオムライスとして卵がふわふわという表現を使うことがある。
だがぼん・まるしぇはそのような常識の範疇に収まらない。
どうやって作っているのやら、ほぼ半熟のような状態でオムライスのオムの部分を形成し、なおかつライスの周囲は卵が半ば液状の状態で覆われているのである。
これだけ聞くとベチャベチャしているのでは?と思われるかもしれないが、そんなことは断じてない。
ふわふわというより、とろとろの究極系である。
- チキンライスではなく、エビライス
一般的にオムライスのライスはケチャップライス、ないしチキンライスであることがほとんどであるが、ぼん・まるしぇのライスは中にエビが入っている。
まぁそれだけと言えばそれだけなのだが、エビのの旨味がにじみ出ているケチャップライスは、やはり他のオムライスとひと味違う。
- かけるのはケチャップではなく、デミグラス
記憶が正しければだが、あのオムライスはオプションを付けなければ何もかかっていない。
ケチャップすらもである。
それほどまでに、自分のオムライスに自信があるのかもしれない。
で、50円だか100円だか追加するとソースがかかるのだが、ケチャップではなくあえてのデミグラスソースであった。
これがあると美味しいんだまた…
前述の卵とデミグラが溶け合って口の中で踊るのである。美味。
なんのせ最後に食べたのは4年前である。
思い出せるのはこんなものだ。
なんとか最大限これを再現しようと先日試みたので、その過程を備忘録として残しておく。
なんと言っても一番再現したかったのは、あのとろとろの玉子である。
どうやったらあんなものが作れるのか?と素人頭で考えた結果、一度卵を注ぐのではなく、ある程度オムレツが形になった後に卵を再び注げばよいのではないか?と考えたので、その通りに調理してみた。
材料は以下の通り。
・卵 2個
・玉ねぎ 1個
・ご飯 食べる分だけ
・牛乳 卵の量の体感1/5くらい?(本当?)
・バター 適量
・油 適量
・塩コショウ 適量
・顆粒コンソメ 適量
・ボイルエビ1パック(適量)
・ケチャップ 適量
・デミグラスソース かけるやつ 適量
・パセリ 適量
・オレガノ 適量
・ローレル 1枚←いらんかも
いかに適当に料理しているかがおわかりであろうか。
まぁやっていることは普通のオムライスのレシピと変わらないのでネットで正しい方法を探してくんなまし。
1. エビライスを作る
- 玉ねぎをみじん切りないし1cm角?くらいに刻む。2cmくらいかも。
- 熱したフライパンの上でバターを溶かし、バターをフライパンの上で広げたら中火くらいで玉ねぎをさっと炒める。このときに1尾を3等分くらいにしたボイルエビもぶち込む。
- 焦げ付かない程度に炒めたら中にご飯をぶち込む。ヘラかなんかでご飯同士がくっつかないようにゲシゲシ切りながら炒めたものと混ぜ合わせる。
- ご飯の水気が飛んできたくらいでケチャップを入れる。入れすぎないくらい。俺は大さじとか小さじとかわかんないので味見しながら調整。入れたらご飯に馴染むまで、ヘラで切りながら再び炒める。味付けのために顆粒コンソメも入れるならここで入れる。(ローレル入れるならこのタイミングだけど別にいらんやろ)
- 馴染んできたら塩コショウ、パセリとオレガノを適量入れて混ぜ合わせて完成。
2.オムを作る
- 油をうす~く引いて←重要(実際にやった時入れすぎて頭抱えた)熱したフライパンの上に、卵の量のおおよそ2/3くらいを卵が偏らないように入れる。
- オムが形になってきた当たりで残りの卵を周囲に入れる。このタイミングで火を止めて余熱で卵を形にする。
- オムが崩れないようにライスの上にかける。
- お好みでデミグラをかけて終わり。
3.結果
初めてのオムライスにしてはよくできたのでは。
惜しむらくは卵が普通にオムになってしまったことである。
オムを作るときは弱火のほうが良さそうである。うっかり強火で加熱してしまったので思ったよりも早く卵が固まってしまった。
味は申し分なし、マジでうめぇ。
いつかあのオムライスに届くようなオムライスが作りたいものである。