皆さんはごぼう天をご存知だろうか。
ごぼうの天ぷらである。
弊身内Discordサーバーではごぼ天は異常者が食べるものとしてミーム化してしまい、しまいにはその存在そのものを疑われる始末である。
元はと言えば京都旅行の帰る直前に友人とフードコートで腹ごしらえをした時に、丸亀でごぼ天を選ぶと言った私の発言を異常だと言うので健常者数人に意見を求めたところ、異常との意見が多かったためなのだが。
とうとうDiscordの専用絵文字に”ゴボ天”と”ゴボ地”が追加される始末である。ゴボ地ってなんだよ。天の意味を失って単独で謀反を起こしてるじゃねぇか
さらには”ごぼ天はごぼう界の弱者男性”、”チー牛ではなくごぼ天”などとあまりにひどい罵倒すら現れる始末である。
そろそろごぼう農家に怒られた方がいい。
さてそこで私はごぼうとごぼ天の名誉回復のために、ごぼ天を自分で作ることを決意した。
天ぷらなんて作るの初めてだけど。
小麦粉はある。卵も買った。
水に卵と小麦粉を溶かし、打ち粉もした。
いざ油で揚げるぞというその時である。
溶き粉をひっくり返した。
全部。
ダバァって。
最悪である。
ただの水ならいざしらず卵入りである。
作業中断。
復旧作業。
キッチン用マットは即座にゴミ箱、アルコールシートであらゆるところを拭きまくった。
卵の腐った臭いなんて嗅ぎたくないからな。
なんとか復旧して天ぷら自体はちゃんと揚がった。
この経験を通して重要な知見を得られたので連ねたいと思う。
まず天ぷらはクソめんどくさいということである。
天ぷらのために具材の下処理をせなあかんし油はクソ熱いし油の後始末はあるし溶き粉も作らなあかんし溶き粉は余るし洗い物もせんとで気が狂う。
異常独身男性がすることではない。
そして多動がすることでもないということである。
出来上がるまでに溶き粉はひっくり返すわまな板ひっくり返すわ油はばしゃばしゃでひっでぇ有様だった。
もう本当に酷い。失ったものがあまりにも多すぎる。
とてもごぼう天の対価に見合ったとは言い難いがいい経験だったと思うことにします。
もう二度としません。
舞茸と鳥も揚げた。味は本当に良かった。